僕の中の住人

多重人格の話とかそういうことではありません。ありませんが、僕は、いや誰しもがそうなのでしょうが、多くの側面を抱えています。そもそも僕の一人称は俺ではありません。僕なのです。掲示板で一人称が僕では書き込みにくいので俺と書いているのです。会社では私です。伊達メガネをして、タイを締め、家と会社、地下鉄とビル、太陽と月、朝と夜、仮面と仮面の間を往復しながら生活しています。僕は鏡が好きです。ときどき鏡に話かけもします。疲れているのではありません。昔からそうなのです。僕は自分に話しかけることがよくあります。最近人と話す機会が減ったので以前より頻繁に自分と話をします。仕事でも良く喋る方です。


今シャワーを浴びてきた。続きを書く気がしないのでやめた。もし記憶も感情も何もかも綺麗さっぱり入れ替えることが出来たらどれだけ楽だろうと思うことがある。怠惰な自分とそうではない自分、二人は記憶も感情も資源も何もかも共有している。彼らはどこから来てどこに帰るのだろう。僕の、そしておそらくは誰の脳の中にもある宮殿、そしてそこに住む無数の住人。僕は想像する。頬杖をつき、宮殿の外を眺めている怠惰な自分を。キーボードを叩き意味の無い独り言を書き連ねる自分を眺める宮殿の住人。

日記は不思議だ。書くとすっきりする。涙のようだ。ストレスを連れて体外に出て行く涙のような、僕の、私の、俺の疲れを形にして文字にして外の世界に貼り付けて追い出してしまう。

寝よう。きっとすっきりするのは気分だけで、体は寝たがっている。つうか、あれだ。だるいよ。色々めんどい。寝るよ。